盛岡市・滝沢市で教職員57人がノロウイルス食中毒
2025年4月8日および9日、岩手県盛岡市および滝沢市の小中学校で、教職員57人がノロウイルスによる食中毒を発症し、5つの学校が休校となった。被害にあったのは、入学式後に提供された「オガタ商店」の仕出し弁当を食べた教職員。症状は腹痛・嘔吐・下痢などで、いずれもノロウイルス特有の急性胃腸炎と判明した。
感染源は仕出し弁当 「オガタ商店」に営業停止処分
盛岡市緑が丘の「オガタ商店」から提供された弁当が原因とされ、保健所の調査では、患者57人のうち16人と、調理従事者2人からノロウイルスを検出。食品衛生法に基づき、同店は4月14日から17日までの営業停止処分を受けた。調理時の衛生管理の不備が感染拡大の一因と見られている。
児童・生徒に症状はなし 学校側は休校措置で対応
今回の食中毒では児童・生徒には症状は出ておらず、弁当は教職員のみに提供されていた。教職員の大量欠勤により、高松小学校、松園小学校、北松園小学校、渋民小学校、滝沢第二中学校の5校が一時休校となった。現在、教職員は回復傾向にあり、授業再開は体制の整備を見ながら段階的に行われる見通し。
相次ぐノロウイルス食中毒 衛生管理の徹底が急務
2025年に入り、岐阜県や東京都でも仕出し弁当によるノロウイルス食中毒が報告されている。感染力が強く、少量のウイルスでも発症するノロウイルスは、調理従事者の衛生管理が不十分な場合に広がりやすい。今回の事案を受け、保健所は手洗いの徹底、調理器具の使い分け、マスク・手袋の着用などを改めて呼びかけている。
「信頼回復と再発防止に努める」と弁当店が謝罪
「オガタ商店」は公式HPにて「多大なるご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます」と謝罪を掲載。保健所の指導を受け、再発防止策として調理環境の改善や従業員の衛生教育を徹底する方針を明らかにした。
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